研究室のテーマの概要

「研究の背景」、「これまでの研究」を受け、小林研究室では現在以下の3つのテーマを中心に研究を進めています:

【テーマ1:概要】 分野融合による定量的な生物学

小林研究室では、今後の定量的な生命研究に必要となる、新規数理理論・データ解析手法・画像解析技術・測定システムなどを構築し(【テーマ2】)、実験系研究者と連携による異分野融合型の生命科学研究の実現を行っています。

特に、ある生命現象を理解するために必要な技術・知見を実験研究者と出し合って、実際のデータに根ざした、生命研究として意味のある研究 を目指しています。

具体的に現在は

  • 生命にとっての時間・時刻とは一体何なのか?を慨日リズムの光応答性を対象に探究する研究
  • 生命は以下にして複雑な3次元構造を自律的に作り上げるのか?を、非対称分裂・平面極性制御・細胞配置の機構を対象に探究する研究
  • 生命にとってゆらぎとはどういう意味を持つのか?を探究する研究
などの共同研究を行っています。詳細は「【1】定量生物学」を参考にしてください。

【テーマ2:概要】 生命現象の定量的な解析に必要な情報・工学技術開発

融合研究の実現には具体的な技術が必要です。特に定量的なデータを実験データから抽出してくる画像解析、データ解析、統計解析の技術は不可欠です。
残念ながらこれらの技術を持つ情報・理論系研究者は細胞・発生の分野に非常に少ないです。また泥臭い技術を身に着け、駆使することが求められるある種職人芸的なノウハウも必要となる分野です。

小林研究室では、こういった技術・ノウハウの集積と同時に、小手先の技術では解決できないデータ・画像解析の問題を扱う数理理論とアルゴリズムの開発も行っています。

 具体的には

  • ノイズの多い画像データから細胞の位置を同定する技術
  • 細胞の動きをロバストに追跡する技術
  • ノイズの多い画像データから複雑な細胞形状を同定する技術
  • 細胞内の振動現象や組織内の振動パターンを特徴化する技術
  • 発生における細胞の4次元動態を特徴化する技術
などの研究を行っています。詳細は「【2】解析技術」を参考にしてください。

【テーマ3:概要】 生命現象のための新規理論・生命現象に学ぶ新しい数理理論

生命現象とは物理現象と並んで、科学・工学の歴史の中で人間の創造性に大きな影響を与えてきたものの1つです。

小林研究室では、「融合による定量的な生命科学研究の実現」と同時に、理論研究者として、細胞・発生現象から学ぶ新しい理論の探究を行います。


具体的にはやはり生物の構成要素である細胞がかなり曖昧そうな振る舞いをしているのに、全体として非常に効率的、そしてしばしばロボットやコンピューターよりも巧みな振る舞いを示すという点は理論的に生命現象から学び取れるテーマです。詳細は「【3】新規理論」を参考にしてください。

 究極的には「生命科学への貢献は少なくても、新しい理論の深化・発展の土壌となりうる細胞・発生現象の発掘」というものができれば、いいなと思っています。あくまで夢ですが。

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