研究プロジェクト

目的、手法、対象、アプローチ

生命の情報処理を理解する

進化が作り上げた生命の情報処理系を理解するために、我々は「情報処理の最適性」、「物理化学的拘束」、 「進化動態・自己複製能」の3つを捉えることが重要であると考えています。そのために必要な

を行っています。

数理的手法

生体の情報処理を表現し理解するためには、現象の本質を捉えた数理的な手法や理論が必要になります。 そのような理論や技術はすでに数理科学や物理、工学の分野で育まれてきたものが多くありますが、そのまま生命現象に適用できることは殆どありません。 生命現象を記述し理解するという目的に合わせてそれらを改変・改良、そして場合によっては創り出してゆくことが必要になります。 我々は以下のような様々な数理手法を目的に合わせ発展させています。

力学系理論

  • 力学系・確率力学系
  • 決定論的分岐理論
  • 確率分岐理論
  • 勾配流理論

確率過程論

  • 反応系・細胞系の点過程理論
  • 拡散過程
  • 条件付き確率過程論
  • 大偏差理論

情報理論・統計理論

  • 時間発展系の情報理論
  • 最適フィルター理論
  • 逐次推定理論
  • 情報幾何学

熱力学・確率熱力学

  • 化学反応系の熱力学
  • 化学反応系の確率熱力学
  • 化学反応系の情報熱力学
  • 進化過程の情報熱力学

制御理論・学習理論

  • 最適制御理論
  • 確率制御理論
  • 情報論的学習理論
  • 強化学習理論

代数・ホモロジー

  • 線形代数的グラフ理論
  • 線形代数的ホモロジー
  • 代数幾何学
  • 力学系の群と対称性

情報学的手法

過去20年で躍進した生命現象の定量的計測技術により、現象を詳細に調べ、また理論を検証するためのデータが手に入る様になっています。 これらの定量データから適切に情報を取り出し理論との融合を実現するため、必要となる様々な情報学的手法も開発しています。

画像解析

  • 哺乳類胚の3Dセグメンテーション
  • 胚の発生過程の4Dトラッキング
  • 4DデータのGUI開発

統計解析

  • 集団細胞動態方程式の推定・予測
  • 履歴依存的点過程の推定・予測
  • 情報流の推定・予測

バイオインフォマティクス

  • 細胞系譜の隠れ状態解析
  • T細胞受容体の機械学習
  • ラマン-オミクス対応の機械学習

数値解析

  • 決定論・確率論方程式シミュレーション
  • 細胞発生過程のシミュレーション
  • 免疫学習過程のシミュレーション

現象

一見シンプルに思える単細胞などでもその振る舞いを精査すると極めて精工でかつ効率的に機能していることがわかります。 我々は細胞の情報処理の理解に向けて、共同研究者と協同しながら様々な現象の数理的な理解に取り組んでいます。