定量生物学研究室では、生命システムを他の物理系から区別する特性とその帰結としての普遍的な性質の探求を行っています。 特に我々は、情報理論や学習理論、情報熱力学を採用して、生命システムにおいて情報がどのように生成・処理・活用されるかに焦点を当て、この問題に取り組んでいます。 様々な種類の定量データを理論的・計算機的アプローチと統合することで、生命システムの原理を記述する新しい理論を確立することを目指します。 また、生命の一般原理を探索するだけでなく、得られた理論を新たな計算アルゴリズムや工学システムの設計に応用することも考えています。
進化が作り上げた生命の情報処理系を理解するために、我々は3つの要素が重要であると考えています。
一つ目はどれくらいよくできた情報処理が実現しているのか(情報処理の最適性)、
二つ目は実現している生物系は物理や化学的な法則にどう拘束されているのか(物理化学的拘束)、
三つ目はそれらが進化的な過程でどうバランスして実現してきたのか(進化動態・自己複製能)です。
我々はこれらの問題を扱いうる数理情報的手法を発展させるとともに、それらを様々な現象に適用して生命の情報処理原理の理解を目指しています(Learn More)。
我々は様々な数理・情報の手法を活用・構築して、生命現象の理解に取り組みます。 しばしば生命現象の理解と、手法の構築は独立して行われます。 しかし、すべての理論的および計算的な手法やアルゴリズムは、その背後に手法を支え形作る概念があります。 現象に適した理論や計算手法を選択・構築するということは、現象の本質を捉える概念と適用された手法を支える概念が一致することです。
我々は、現象を理解することと、現象に適した新たな手法を作ることは、コインの両面であるとの考えのもと研究に取り組んでいます (Learn More)。
英文学術論文および紀要はGoogle Scholarもしくはresearchmapを参照ください。
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